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能登半島地震からの学びと有事への備え

兼松株式会社は、能登半島地震によって被災された方々の受け入れを行う自治体を対象に、KG ZAICOを一定期間無償にて提供しています。今回、加賀市総務部危機対策課の坂野様、田端様、田中様にご利用状況をお伺いいたしました。

地震発生直後の状況

2024年1月1日に発生した能登半島地震によって、加賀市では激しい揺れが観測され、津波警報が発令されました。津波警報が発令されたこともあり、12ヶ所の1次避難所が開設されましたが、津波警報発令直後は約2,000人を超える住民が避難するなど、未曽有の事態となりました。避難所からは毛布や水・食料などの要請が次々とあり、職員が備蓄倉庫で対応していましたが、避難所は大混乱の様相を呈していました。

地震発生直後の状況

KG ZAICOご利用の背景

地震発生から数時間後には、緊急の災害対策本部会議が開催されました。その会議で災害備蓄品の在庫状況を問われた際、すぐに答えることができませんでした。エクセルで管理していたものの、属人的であり、情報の正確性に欠けていたので、本部会議において情報の正確性を確認できませんでした。また、地震発生から本部会議までの間に現場の判断で災害備蓄品を搬出していたため、リアルタイムで情報が共有されていなかったことが理由です。そこで、スマートフォン等で確認ができるシステムの利用が必要だと感じました。

選定のポイント

スマホアプリを利用してどこでも在庫情報の確認ができる点、誰でも操作しやすい点を評価しました。また、自治体が災害備蓄品管理を目的に導入している実績が複数あった点も安心材料となりました。

選定のポイント

現在の状況

加賀市は災害の影響が小さかったため、市民の一次避難所は1月9日に閉設し、残った水や毛布などは備蓄品として倉庫に戻しました。1月9日からは、輪島市をはじめとした能登地方からの被災者をホテル・旅館の2次避難所に受け入れを開始し、2次避難者数は、約2,000名にのぼりました。そのため、しばらくは生活必需品の調達等で対応に追われていました。2次避難者への物資の対応は、4月ごろになって、少し落ち着いてきたので、倉庫にある災害備蓄品の棚卸を始めたところです。

現在の状況

KG ZAICOを利用するメリット

毛布のように種類のない単に数えるだけの備蓄品は問題ありませんでしたが、食料品については種類が多く、消味期限もあるため、管理が煩雑でした。KG ZAICOを利用することで、写真の登録が可能となり間違いのリスクが下がります。消味期限が登録でき、期限が近づくとアラートを受け取れるので管理の手間が大幅に軽減されます。

KG ZAICOを利用するメリット

また、ダンボールに入っている食料品の数を簡単に確認できる機能(「単位換算機能」)があると聞き、非常に便利であると感じました。避難所に送らなければならないダンボールの数がわかると手間が省けると思います。

KG ZAICOを利用するメリット

そして、何よりも現場でスマートフォンを利用して在庫情報の確認や登録作業ができ、災害時には本部とリアルタイムで情報共有ができることは大きなメリットです。

能登半島地震からの学び

一次避難所の開設時に正確な在庫情報を把握し、現場と本部の間で在庫情報を共有できていたら、今回のような混乱は避けられたと考えています。当たり前のことですが、普段から災害備蓄品の管理を組織的に行うことが重要であると実感しました。

また、アプリの操作方法も定期的に確認することが必要です。災害の際は、現場に余裕がないため、不慣れな状況では全く利用できません。災害時における仕組みを明確にし、定期的に訓練を実施しておくことが肝要です。

加賀市総務部危機対策課

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