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全職員の利用で業務を平準化、在庫管理のDX化によって業務効率を大幅に向上
はじめに
西春日井広域事務組合では、消防本部・東消防署・西消防署の3拠点でKG ZAICOを利用しています。
今回、消防本部 消防課 救急対策係の伊藤様、鈴木様にKG ZAICOの導入背景や導入後の効果についてお話を伺いました。
KG ZAICOの導入背景を教えてください
私たち救急対策係は、救急隊員の業務効率化、過剰在庫や欠品の防止など、救急資器材の在庫管理の改善策を模索してきました。当初はエクセルを利用して在庫管理を行っていましたが、一部の業務がファイルを作成した職員に依存してしまうことが課題でした。
その後、他社の在庫管理システムを導入しましたが、特定のパソコンや職員しか作業ができず、現場で救急資器材の在庫を確認した後、オフィスに戻ってからシステムに登録する必要があるなど、非効率な状況が続いていました。
KG ZAICOを選定した理由を教えてください
近隣の春日井市と共同で訓練を行う機会があり、業務改善に関する意見交換をした際に、使いやすい在庫管理システムがあると紹介を受けたことがきっかけで、KG ZAICOをトライアルで利用することになりました。
トライアル後に実施したアンケートでは、操作が簡単で使いやすいという意見が多く、誰でも利用できると判断しました。
また、場所を選ばずに在庫管理ができる点も導入を決める要因となりました。
KG ZAICOを導入した効果、満足している点について教えてください。
業務負荷の平準化を実現
西春日井広域事務組合では、消防本部・東消防署・西消防署の各拠点で救急資器材の入出庫管理を行っています。東消防署、西消防署では三交代制の勤務体制を取っており、以前は特定の職員しかシステムを利用できなかったので、業務の負荷に偏りがあるだけでなく、タイムラグも発生していました。
現在では、全職員がKG ZAICOをインストールした共有タブレットを利用し、気が付いたタイミングでデータ登録を行っています。
出庫業務の負担を軽減
以前は、救急現場で使用した救急資器材の品名や数量を倉庫内の帳簿に記載し、デスクに戻ってから同じ情報をシステムに登録していました。
現在では、救急車内のホワイトボードに使用した資器材を記録し、消防署に戻った際にその情報をもとに倉庫から救急車へ資器材を補充しながら、その場でKG ZAICOに出庫データを登録しています。紙に記録した後でシステムに登録する手間がなくなり、ミスも減少しました。
棚卸業務を大幅に軽減
棚卸中に出動要請が入ると、作業を中断せざるを得ないケースがあります。以前は、毎月1回、紙で棚卸を行い、その後システムに登録していたため、出動を含めると丸一日の時間がかかっていました。
KG ZAICO導入後は、アプリを利用してその場で棚卸ができるようになり、作業時間を大幅に短縮できました。また、在庫情報が見える化されたことで棚卸の頻度を減らすことにしました。その結果、棚卸業務にかかる負担を大幅に軽減できました。
薬剤の廃棄ロスの削減
救急資器材には薬剤やアドレナリンなど、期限切れのものは使用できません。点検日は設けていたものの、アナログなチェックでは管理に限界がありました。
KG ZAICOの期限アラート機能を使うことで、例えば、期限切れの1カ月前にメールで通知を受け取ることができます。これにより、期限切れ薬剤の誤使用を防ぐだけでなく、期限が近いものから使用することで廃棄ロスの削減にもつながっています。
今後の業務や運用における展望
本番運用を開始し、これまでにデータ整備を進め、職員全員が共有タブレットを利用して作業できる体制を整えてきました。また、期限アラート機能によって、これまでアナログで行っていた薬剤の期限管理も改善されました。
今後は、救急資器材だけでなく、防火用品や備蓄食料にも期限管理を適用し、KG ZAICOをフル活用していきたいと考えています。