ARTICLE
佐賀市全体で災害備蓄品の在庫情報をリアルタイム共有、
迅速な対応によって市民の安心・安全を守る
佐賀市 総務部 危機管理防災課 様
- 課題
- 市全体で災害備蓄品の在庫情報をリアルタイム共有
- 選定理由
- 誰でも簡単に使える
- 同時に複数人が在庫情報を閲覧・更新できる
- 電話で問い合わせができる
- 導入効果
- 配置場所変更に伴う時間の縮減
- 棚卸の内製化によるコスト削減および棚卸時間の短縮
- 兼松ならではの付加価値
- 内閣府『物資調達・輸送調整等システム』にデータ登録するための準備時間が4時間から5分に大幅短縮
はじめに
佐賀市 総務部 危機管理防災課様(以下、「佐賀市 危機管理防災課様」)では、災害備蓄品の在庫を管理するため、KG ZAICOをご利用いただいております。
今回、総務部 危機管理防災課 蘭課長様、岩永様に導入の背景や効果について、お話を伺いました。
お仕事の内容
当課の役割は、災害に関する情報の収集や発信によって、住民の安心・安全を守ることです。
災害が発生又は災害の発生が予想されると、災害対策本部等を立ち上げ、避難所の開設や住民の受け入れ準備を行い、状況に応じて避難情報を発信します。
避難所開設後は、その運営を担う職員と連絡を取り合いながら、災害備蓄品が不足することのないよう、管理を行っています。
KG ZAICOの導入背景
近年、毎年のように大きな自然災害が発生しており、避難所を開設する機会が増えています。
令和3年度には、8月に降った大雨の際に、最大40箇所の指定避難所を約11日間開設しています。
避難所に住民を長期間受け入れるには、食料や水などの災害備蓄品が必要となります。
以前は、これら物資の在庫数量をエクセルで管理していたので、印刷した紙を現場に持って行き、運び込まれた物資や消費された物資の数量を避難所ごとに紙ベースで管理していました。
複数の避難所を同時に開設することが多いのですが、必要数量の物資を届けるために、倉庫から避難所、或いは、避難所から別の避難所に物資を移動することもあり、佐賀市全体でどのような状況になっているのか、把握が難しくなることがありました。実際に、いざ倉庫に行ってみると、既に別の場所へ移動した後だったため、あると思っていた物資がなかったということもありました。
そのため、それぞれの避難所を運営している職員だけでなく、佐賀市全体の管理を担う危機管理防災課の職員が全ての避難所の情報をリアルタイムで確認でき、避難所の状況に合わせて迅速な指示が出せる体制を整えなければならないと感じていました。
また、避難所と災害対策本部との連絡強化を目的に、令和2年度に自治体向けコロナ対策事業の臨時交付金を利用してタブレットを導入したのですが、このタブレットを有効活用して、業務効率改善を図りたいと考えていました。
KG ZAICOの選定理由
避難所の開設期間中、避難所に従事する職員は24時間体制で入れ替わって運営を行います。開設期間が長くなると、普段は避難所の当番ではない(他の部の)職員が交代で避難所に行くこともあります。
そのため、操作に慣れていない職員でも簡単に使えることが選定の第一条件でした。また、リアルタイムで情報を共有するために、複数の職員が同時に情報を閲覧・更新できる必要がありました。
さらに、電話サポートは、何かあった時の安心にもつながるので、重要であると思います。
KG ZAICOの導入効果
まず、KG ZAICO導入後、物資の配置変更に係る時間を大幅に縮減することができました。
以前は、紙に印刷された文字だけで物資を探し、配置変更した情報を紙に記しておき、後でエクセルに入力するという作業をしていましたが、KG ZAICOでは、写真を見ながら物資を確認でき、アプリを利用して、現場で配置変更することができます。
複数の避難所や倉庫でも同時に作業ができるため、全体の業務効率が大幅に改善されたと感じています。
次に、棚卸に関しては、コスト削減と棚卸時間の短縮を実現することができると考えています。
以前は年に2回、外部業者に棚卸業務を委託していました。
その理由は、棚卸をしなければならない避難所・倉庫が多く、棚卸を行うための専用機材やノウハウを持ち合わせていなかったので、職員が行うことは現実的でなかったからです。
KG ZAICO導入後は、アプリを利用することで、棚卸業務が簡素化され、誰でも簡単にできるようになったので、職員が棚卸を行うことにしました。
これにより、棚卸のための外注コストが削減され、外注先への事前説明等も不要となり、棚卸に要する合計時間も大幅に短縮されると考えています。
また、短時間で棚卸ができるため、こまめに実施することで、在庫数量をより正確に管理できるようになると考えています。
物資調達・輸送調整等システムとの連携
当課では、2020年4月から物資調達・輸送調整等支援システム(以下、「物資支援システム」)の利用を始めました。
KG ZAICOの導入前は、エクセルで災害備蓄品の情報を管理していたのですが、物資支援システムと当課が管理する項目が異なるため、物資支援システムにアップロードするためのファイルを手作業で作成していました。
確認しなければならない点も多く、その作業には4時間を要していました。
アップロード後、さらに4時間程度の時間をかけて、登録されたデータを精査していました。
- <KG ZAICO導入前の手順>
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KG ZAICO導入後、兼松の担当者に相談したところ、物資支援システム登録用のファイルを作成する集計プログラムを開発していただけることになりました。
この集計プログラムを利用すると、それまで4時間かかっていた物資支援システム登録用ファイルの作成業務が、わずか5分で完了できるようになりました。 - <KG ZAICO導入後の手順>
今後、日頃からKG ZAICOで災害備蓄品の在庫情報を随時更新しておけば、アップロード後のデータ精査も不要となるため、大幅な作業時間の短縮を見込んでいます。
また、手順がとてもシンプルになったことで、誰でもアップロードができるようになり、業務の引き継ぎがスムーズに行えると考えています。
兼松の担当から一言
是非、お気軽にお問合せください。