はじめに

株式会社フジックス様（以下、「フジックス」）は、ワイヤハーネス、工業用ゴム、プラスチック成型品などを製造し、自動車・電機・産業機械業界へ製品を提供しています。
今回は、行橋工場 工場長の佐藤様、業務係係長の森口様、主任の松尾様に、KG ZAICO導入の背景やその効果についてお話を伺いました。

KG ZAICOの導入背景を教えてください。

当社では、製品の多くを中国工場で製造しており、行橋工場は九州に拠点を持つ大手企業へのタイムリーな納品を担う戦略拠点として位置づけられています。
1ヶ月あたり数千件、数千品種におよぶ注文がある中で、KG ZAICO導入前は紙の台帳で製品の入出庫を管理していました。一冊の台帳を誰かが使用していると他の人が記入できず、「あとで書こう」と思って忘れてしまうケースもあり、記録と実在庫の数量が一致しないことが度々発生していました。
このような課題を受けて、現場の作業担当者からも「台帳をデジタル化したい」という声があがり、在庫管理システムの導入を本格的に検討することになりました。

数あるサービスの中からKG ZAICOを選定した理由を教えてください。

選定の決め手は「使いやすさ」でした。機能が優れていても、現場が使いこなせなければ意味がありません。当社では、誰もが日常的に使っているスマートフォンで利用できるシステムを重視していました。
見積比較サイトを通じて複数の在庫管理システムを試した結果、KG ZAICOが最もシンプルで直感的に使えると感じました。長年、製造業に携わってきましたが、これまでで一番の使いやすいソフトだと思います。
また、初期費用が不要で導入のハードルが低かったことも、大きなポイントでした。

KG ZAICOを導入した効果、満足している点について教えてください。

スムーズな本番運用への移行

本番稼働の1か月前から、営業・出荷担当の15名を対象に毎週説明会を実施しました。運用開始時には、システムに不慣れな人がいても対応できるよう、紙の台帳との併用も視野に入れて準備していました。
しかし、ふたを開けてみると全員がKG ZAICOを使って業務をスタート。結果として、想定よりも早く紙台帳を完全に廃止することができました。
「KG ZAICOのほうが便利」「作業がスムーズに進む」といった声が多く、現場に自然と浸透していったことが、早期の定着につながったと感じています。

在庫確認のスピードが格段に向上

お客様からの在庫に関する問い合わせや入出庫の作業時には、以前は紙の台帳をめくって製品を探し、在庫数を確認する必要がありました。他の人が台帳を使用中の場合は、使えるようになるまで待たなければならず、作業が滞ることもありました。
現在は、スマートフォンでその場で在庫を検索し、リアルタイムに情報を確認・更新できるため、業務全体のスピードが大幅に向上しました。

可視化によって属人化を減らす

中国から製品を取り寄せるには、約3週間のリードタイムが必要です。そのため、これまでは営業担当が自身の経験や勘に頼って先回りして製品を手配していましたが、結果的に過剰在庫が発生するケースもありました。
KG ZAICOの導入によって在庫の変動推移が可視化され、データに基づいた合理的な発注判断が可能になりました。今後さらにデータが蓄積されていくことで、発注精度の向上と属人化の解消が一層進むと期待しています。

納期を遵守するための改善策

納期遅れが発生した際には、お客様に改善策を提示する必要があります。これまでは、当工場の対策も暫定的な提案になりがちでした。
KG ZAICOを導入したことで、「システムを利用した発注点管理により欠品を防ぐ」といった恒久的な対策の検討が可能になりました。こうした改善策を積み重ねることで、お客様との信頼関係をより強固なものにしていきたいと考えています。

今後の業務や運用における展望について教えてください。

現在はフルプランを利用していますが、まだ一部の機能しか活用できていないのが現状です。今後は、バリエーション機能を活用して2階層のデータ管理を行い、さらなる業務効率化に取り組む予定です。
また、現在は製品の在庫管理が中心ですが、今後は工場内の備品などにも管理対象を広げていきたいと考えています。中長期的には、売れ筋の傾向やコスト分析に役立てることも視野に入れています。

兼松株式会社に期待すること、ご要望があれば教えてください。

KG ZAICOの導入を通じて、社員の間に「業務効率を良くしていこう」という意識の変化が生まれてきました。今後も、当社の業務にフィットしそうなソリューションがあれば、どんどんご提案いただけるとうれしいです。
そして、業務改善によって生まれた時間を、より付加価値の高い仕事に充てられるよう、働き方を変えていきたいと考えています。